[講演]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37, No.1, p.59)
新しい水の科学−水と情報とエネルギー
- 要旨:
-
主として21世紀に入ってから、水に関する科学が大きく進展した。地球上の生物は水なしには活動できないので、そういう意味において、水は重要であると、誰もが認識しているが、最先端の水の科学においては、従来考えられていたよりもはるかに積極的に、生命活動において水が関与していると考えられるようになってきている。
最新の科学的な研究結果によれば、水には以下の2つの働きがあると考えることができる。 1. 水は情報を記憶し、伝達する。 2.
水はエネルギーを貯蔵し、変換する。
水が持っているこれら2つの働きは、この宇宙において生命が誕生するに当たって、生命活動を支える上で、もっとも基本的な特性として活用されたのではないか、あるいはもっと言えば、これらの水の働きに基づいて、生命体は初めてこの宇宙において誕生することができたのではないか、とも考えることができる。
当講演においては、水が持っている上記2つの働きに関する科学的な研究について解説するとともに、情報医学・情報薬学におけるその応用例についてもご紹介しつつ、改めて水の重要性について、議論したいと考えている。:
- Keywords:
水、水の情報記憶、エネルギー、情報医学、情報薬学、波動水
-
[一般講演]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37,
No.1, p.60)
ピラミッド型構造物の未知なる機能の実験による発見 ━人間との関わりによって生じた現象から━
- 高木 治1、坂本 政道2、世一 秀雄1、小久保 秀之1、河野 貴美子1、山本 幹男 1
- 1国際総合研究機構(IRI) 情報研究センター
- 2潟Aクアヴィジョン・アカデミー
- 要旨:
- 我々はピラミッド型構造物 (pyramidal structure:
PS)の未知なる機能について2007年以来、10年以上研究を続けている。PSの研究方法として、PS内部に人間が入り瞑想をした。PSの未知なる機能を明らかにする手段として生体センサ
(キュウリ果実切片) から放出されたガス濃度を測定した。生体センサの作成、設置、ガス測定は、零点同時補正法 (simultaneous
calibration technique: SCAT) によって行われた。この方法は、国際総合研究機構 (International
Research Institute: IRI)
で研究開発され、ヒーラーに関わる多くの研究成果を得ている。ピラミッド型構造物と人間とが関わった実験において、次の2つの結果を得ることが出来た。(1)
PS内部に人間が入り瞑想する以前に、人間の無意識 (フォースタイプI) による、生体センサに対する未知なる遠隔作用 (6
km以上離れた地点から生体センサに対して、遅延なく影響を与える長距離の非接触効果) が検出された。(2)
PS内部に人間が入り瞑想した後、人間による何らかの影響 (フォースタイプII) によって、10日間以上続く遅延を伴った非接触効果
(PS内部の人間と生体センサの距離が0.5 mである短距離の非接触効果)
が検出された。これらの結果から、ピラミッド型構造物と人間との関わりにおいて、人間から発する2つの異なるフォースタイプがあることが示唆された。しかし、2つの異なるフォースタイプは、PSによって変換速度は異なるが、どちらも生体センサが反応し得るエネルギーに変換され、非接触効果として検出されたと考えられる。ピラミッドパワー
(効果) に関する学術的な研究において、統計的に高い有意性のある実験データを示した研究は、我々のグループ以外では皆無である。
- Keywords:
ピラミッド、瞑想、無意識、非接触効果、遠隔作用、遅延、生体センサ、キュウリ、ガス
[研究発表]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37, No.1, p.72)
Creating a Database of Children's Prenatal and Perinatal Memories
- Masayuki OHKADO
-
Chubu University
- 要旨:
-
From research due over the last 50 years, faculty members of the Division
of Perceptual Studies at the University of Virginia have been collecting more
than 2,600 cases of children claiming to have past-life memories and these
data are being coded and entered into a database with more than 200
variables. This database enables researchers to apply various statistical
analyses and some important findings were published based on them. This
article reports an ongoing project that is creating a database with a similar
concept about children reporting prenatal and perinatal memories. However,
the data are not limited to those obtained from children with past-life
memories, but include those from children with one or more of the four types
of memories: (i) birth memory; (ii) in-the-womb memory; (iii)
life-between-life memory; and (iv) past-life memory. The expansion of the
target data reflects the view of researchers that analyses of these memories,
all unexplainable in general physical terms, shed new light on children's
psychology.
[研究発表]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37, No.1, p76)
呼吸の外的制約がMeditative Movementの所要時間、美的評価に及ぼす効果
- 要旨:
-
瞑想的運動(meditative
movement)とはヨガ、太極拳、健康気功など体の動きを伴う瞑想の総称である。これらの身体技法においては呼吸のコントロールが重要である。そこで本研究では、健康養生気功(内養功動功)の一つである「易筋行気法」を対象に、呼吸の制御と演舞の質的・量的評価との関係を、一人称研究アプローチにより検討した。2回の易筋行気法演舞の間に、異なる健康養生気功(太極気功十八式)を行った。太極気功十八式は吸気・呼気時間が定められており、演舞者は指示通りに呼吸することを求められる。この太極気功十八式の前後で所要時間、吸気時間、体の回転の程度、演舞の美的印象について前後の演舞を比較した。比較にあたっては動画記録及び学習者・指導者の言語記録を用いた。その結果、(1)演舞の所要時間を比較したところ、規則的呼吸(太極気功十八式)を行う前の演舞に比べ、後の演舞の方が所要時間が長くなった。(2)動画及び指導者の言語記録から規則的呼吸の後の方が演舞としての美的評価が高くなった。(3)学習者の言語記録から規則的呼吸の後の方が気の感覚が強くなった。これらのことから、呼吸の外的制約が瞑想的運動の質を向上させることが示唆された。
- Keywords:
健康気功、meditative movement、呼吸、一人称研究、ケーススタディ、気の感覚
[会長講演]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37, No.1, p.77)
東日本大震災の遺族のスピリチュアリティ 『私の夢まで、会いに来てくれた』における夢の語りのテキストマイニング分析
- 要旨:
-
[目的]夢は死者の遺族が本人と出会える機会である。災害の遺族が離別後にどのような夢を見て死者と再開するのかを明らかにする。[方法]夢のインタビュー記録『私の夢まで会いに来てくれた』に掲載された27篇の夢についての語りをテキストマイニングにより分析した。[結果]
出現頻度が多かった単語は、名詞では「一緒」「震災」「津波」「夢」などであり。動詞では「いる」「一緒」「思う」「見る」「言う」であった。また、係り受けの頻度分析や評判分析により夢の特徴が明らかにされた。[考察]
遺族や現在も行方不明の人、友人などがそこに一緒にいる気配を感じ、会うことができたり、この世とは思えない体験、魂や本来見えないものの世界を体感し、夢と現実のはざまを実感することから遺族は亡くなった人との魂とともにこれから未来に向かう目的や新たに芽生えた価値観、前向きに生きる方向性を示した。
- Keywords:
夢、東日本大震災、テキストマイニング、津波、スピリチュアリティ、あいまいな喪失
[研究発表]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37, No.1, p.83)
ツイッター記事のインパクトに対する反応の時系列解析: サイバー空間の動的特性から集合的な意識や無意識を理解する試み
- 要旨:
-
大小の集団からなる階層構造が比較的明瞭だった従来の社会では、多数の人々による情報の交流が社会にもたらす影響は、主に社会学や心理学の概念で分析することができた。その際には、個人の自覚可能な意識現象以外に、個人を超えた集合的意識や、特定の集団を超えた集合的無意識の概念も活用された。しかし、SNSの例で分かるように、現代のサイバー空間の中では、いかなる社会の枠組みも超えた交流が容易にかつ迅速に行える。したがって、「メッセージが拡散され、多様な反応が起きる現象」の分析は、情報科学の課題として、より新規な方法で行う必要性が生じている。その際には、要素的な発信に対して、不特定集団による反応の時間的経過と規模を定量的に把握することが重要である。特に、初期の短時間の反応から、最終的な反応の度合いが予測できることは有用と思われる。そこで、本論文では、ツイッター記事に対する反応の時系列を、複数の変数に注目して統計的に解析した。反応の度合いが特定の範囲に収まった筆者の40件の記事に関して、まず、0分からt分までの合計を示す3つの変数を調べた:記事が閲覧された回数Ntと、”いいね(Likes)反応"の回数Gtと、リツイートされた回数Rt。ここでt(分)は投稿後に経過した時間である。さらに、それらを用いてPt=Gt+Rtという変数と、Gt、Rt、PtのNtに対する百分率を含む4つの変数とを導いた。以上の8つの変数の値に対して、4つの定常状態の値(最終値と呼ぶ)との間の相関係数を調べた。
その結果、最終値は、t=10と20の場合には、百分率による変数の値とよく相関し、t=30の場合には、百分率でない変数とよく相関した。以上から、反応の最終値は、発信直後の百分率による特定の変数でよく予測できることと、30分経過すると変数自体の予測に関する意義が変わることとが分かった。換言すると、ツイッター記事がサイバー空間で引き起こす最終的な反応の度合いは、発信直後の10分までの動向で予測が可能なことを示す。これらの結果は、サイバー空間で多数の人たちが発信するメッセージが全体としてどのような影響を生み出すかを分析する際の基礎的な知見となる。サイバー空間の現象に関する本稿の知見はまた、どちらも個人を超えた仮想的な空間として定義される集合的意識や集合的無意識に関して、動的側面や定量的側面を理解することにも役立つ可能性がある。
- Keywords:
集合的無意識、集合的意識、情報、ツイッター、サイバー空間、集団心理、インパクト、ユング、時系列解析
[大会長講演]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37, No.1, p.89)
生命進化学的にみた特殊環境に生息する微生物とその有用性
- 要旨:
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生命進化的に特殊環境に生息する生命を考えた場合,非常に興味深い点に気がつく.40億年もの長い間に生命は単細胞から多細胞へと進化し,現在の多種多様な生命となり地球上における生態系を形成している.一方,特殊な環境に生息する生命体の様に,一見生命体の生息が考えられない環境を上手く利用し,そこで様々な生命体が長年にわたり独自の生態系を営んでいる.様々な分野で役立つそれら生命体の特殊性と有用性について述べる.
- Keywords:微生物,特殊環境,生態系,進化
[一般講演]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37,
No.1 , p.90)
The World-Renowned Healing Water of Unknown Geochemistry (Lourdes, France)
- Dariusz Dobrzyński
-
University of Warsaw, Faculty of Geology
- 要旨:
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In the area of Lourdes (Pyrenees, France), the town world-wide known for
Marian shrine and the Massabielle (MS) healing spring water, karst spring
waters, drinking waters provided for pilgrims and river water were studied in
details in multidisciplinary (geochemical, biological, tensiometric) survey.
It was the first such a wide geochemical test of the MS water, and at the same
time the first one, the results of which were published and are widely
available. Since the disclosure of the MS spring in 1858, in an atmosphere of
great interest and excitement, there were various hypotheses indicating the
inferred factors or components responsible for actual or putative healing
properties of the MS water. Among others, it was proposed similarity of the MS
water to curative waters of this Pyrenees region, and presence of ozone or
bacteriophages. Recently, germanium and hydrogen were also announced as
possible healing agents. As a result of the research carried out, it was found
that the MS spring water is enriched with numerous elements (Li, Na, Cs, Ba,
S, F, Br, REE, B, Sb and Bi) comparing with other studied springs and with
bedrocks geochemistry. Studies do not verify the claim that Lourdes waters are
rich in germanium.
- Keywords:
healing water, spring water, groundwater geochemistry, Lourdes,
Pyrenees, France
[解説]
(J. Intl. Soc. life Info. Sci. Vol.37, No.1, p.91)
鹿との共生を目指して
- 要旨:
-
古くから、日本人は鹿に対して可愛らしい、高貴である等の好印象を持っており、神使或は神獣として崇めてきた。しかし、現在、毎年約40万頭の鹿が害獣として駆除されており、駆除された鹿の大部分は、ゴミとして廃棄されているのが現状である。我々は、駆除された鹿を有効資源として利用すべきと考えており、鹿肉、鹿皮や鹿茸の天然資源としての価値を模索している。日本人は鹿と古くから深い絆を培ってきたことから、今後も鹿と共生するための方法を探っていくべきと考える。
今回は、ニュージーランド、台湾及びモンゴルにおける鹿との共生方法と鹿の資源としての利用法について報告し、考察したい。
- Keywords:
鹿、共生、獣害、天然資源