EEG, external qigong, hypnosis, suggestive effect, trans-personal synchronization
坐禅時における内分泌動態
(Endocrine Responses during Zazen)
樋口雄三1、小谷泰則1、樋口博信2、峯岸由紀子3、伊丹仁朗4
(Yuzo HIGUCHI1, Yasunori KOTANI1, Hironobu HIGUCHI2, Yukiko MINEGISHI3 and Jinrou ITAMI4)
1東京工業大学(日本、東京)、2東北医療技術短大(日本、仙台)、3国士舘大学(日本、東京)、4柴田病院(日本、岡山)
(Received on May 19, 1998, Final Revised and Accepted on July 21, 1998)
要旨:
ストレスに満ちた現代社会において、心を如何にコントロールするかということが重要な課題となっており、その方策の一つとして禅が注目されている。40分間の坐禅の前後における静脈血中のコルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、βーエンドルフィン及びガンマーアミノ酪酸(GABA)などの変動を測定した。コルチゾールとアドレナリンは有意に減少し、ノルアドレナリンは増加傾向を示した。βーエンドルフィンは有意に減少し、GABA はほとんど変わらなかった。これらの傾向は、変化率で見ると午前中の坐禅(早 坐)よりも夜の坐禅(夜坐)において著名であった。血漿コルチゾール及びアドレナリンが減少していることから、坐禅によりストレスが緩解し、交感神経活動が低下するものと考えられる。
Keywords:
zazen, cortisol, adrenaline, noradrenaline, β-endolphin, dopamine, GABA