それは20世紀にすばらしい発展を遂げた科学を捨て去ることではありません。科学は常に、過去を抱合する形で、つまりそれまでの枠を乗り越えて大きくなる形で、視点を拡げて来ました。20世紀の科学を否定した一足飛びの転換を求めるのではなく、しかし、既存の科学の枠組みに捕われることなく、事実をみつめる科学の眼を大切にしながら、着実なデータの積み重ねによる転換をこの学会は目指したいと考えています。
初代会長が基礎固めして下さった後を受けて、非力ながらも会長をお引き受け致しましたが、この学会がこれからの科学におけるパラダイム転換の原動力となることを期待し、多くの皆様のご支持とご協力のもと、共に歩んで行きたいと思っています。
国際生命情報科学会 会長 河野 貴美子